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Atkinsons/アトキンソン

Atkinsons/アトキンソン
アトキンソンは、小さなファミリー会社として運営されていますが、その姿勢は2世紀もの長い間、高い評価をうけています。1820年、リチャード・アトキンソン氏(当時のアイルランド共和国首都ダブリンの市長)は、クラフトマンにアイリッシュポプリン(厚手の畝織物)を彼のブティック専用に織らせ、そのおかげでダブリンのユグノーシルクの貿易は復興することが出来たのです。ポプリンという織物は元々、“ペイプーリン(Pape-Lin)”と呼ばれローマ法王がアヴィニヨン(フランス南東部の都市)に住んでいた時の教会の制服に使われていました。ダブリン市のカレッジ・グリーンにあるアトキンソン氏のブティックは次第に王室の婦人達の華やかな社交場となりました。氏は、1837年にビクトリア女王よりロイヤルワラント(国王より授与される認定書)を授けられ、19世紀の終わりまでに、イタリー国王、ベルギー女王、ギリシャ女王、オランダ女王、そしてポルトガル女王からそれぞれロイヤルワラントを授与されました。そして、この単なる織物にすぎなかったポプリンは彼の幅広い諸外国の王族との付き合いによって“ロイヤルアイリッシュポプリン”と呼ばれるようになったのです。出来あがったネクタイの伝統あるスタイルは、決して華美に流れることのない英国のプレステージを感じさせます。現在、ネクタイの素材として最もよく使われているこの“ロイヤルアイリッシュポプリン”は、先染シルクをたて糸に、先染メリノのウーステッドウールを横糸にしています。シルクの表面は贅沢さを漂わせ、又ウールはしわを防ぐ弾力性を含んでおり、ネクタイの素材として正に最適のものといえるでしょう。“ロイヤルアイリッシュポプリン”の持つ深みのある光沢は、それぞれのたて糸が約20,000本ものシルクによって織られているためです。アトキンソン社は、織物工場であり、またネクタイメーカーであるという両面性を持ち合わせており、これは他社に類の無いことなのです。自社内で全てハンドライティングによるデザインを起こす事が出来ます。また、アイリッシュポプリンの他にも、ピュアシルク、ピュアウールも豊富に取り扱っています。
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